Fat Bob(vocal) Jimmy Clark(organ)  Dorothy Ashby(harp)   Rec.1960's
■ハープ奏者 Dorothy Ashbyの最難関の1枚。といっても日本にどれぐらいのAshbyコレクターがいるのかは、ほとんど露出されていないので不明である・・・・しかし、中古店での彼女の作品の回転の良さやオクでの入札数からファンは少なくはない事は認識できる。Fat Bob 本名Bob Taylor はカナダのオンタリオに生まれ1941年にアメリカに移住し空軍に所属しシンガーとしての才能を開花させる。軍を離れたあとはプロとしてナイトクラブ等に出演して生計をたてるが、収入も限られることから義父の配管会社に就職。2つの職を持つことから地元では「歌う配管工」との異名をもつユニークな存在として話題にもなったようだ。後に彼はミシガン大学で声楽を学びオペラ歌手として実力を開花することになり1965年頃よりラジオ番組へのレギュラー出演を果たすなど知名度は上がっていくことになり、持ち前の美声と声量は特にクリスマス期において多方面で重宝されていたようだ。日本では残念ながらFAT BOB と言えばハーレーダビットソンの型式として認識されているに過ぎない。ここで取り上げるのは、単にDorothy Ashby(harp)が参加しているためであり、ジャズからも距離があるため資料としての目的が大きい。ジャケットの文章などから、この7inch EPは1938年にルーズベルト大統領により設立された母親と赤ちゃんの健康を改善するために活動する非営利団体<March of Dimes>の支援者に郵送されたもので、ジャケット裏面に郵便料金別納のマークがプリントされている事からも推測できる。収録全4曲圧倒的なスケールのFat Bob(vocal)の歌声に感動すら覚える。Dorothy Ashby(harp) のプレイは、どの曲においても控えめであるが散りばめられる音色だけでスピリチュアルな雰囲気を醸し出している。Side-1 「WHAT DOES A MOTHER SAY ?」「YOU'LL NEVER WALK ALONE」、Side-2 「THE IMPOSSIBLE DREAM」「CLIMB EVERY MOUNTAIN」を収録。封筒替わりのジャケットは残っているものは少ない。
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